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ホテル内山田の純日本式朝食 [¡VIVA! ホテル内山田]

 

清く正しい日本の朝ご飯の写真で始まりました今回のブログ。「別にフツーの朝食じゃん?」と思ったアナタ。念を押しておきますが、これは日本から見て地球のほぼ反対側に位置する、南米パラグアイでの朝ご飯です。これまで何度か、ホテル内山田の素晴らしい施設やサービスについて書いてきましたが、私がいちばん驚かされ、そして最も特筆すべきだと思ったもの、それがこの「ホテル内山田の朝食」なのです。海外でよくありがちな「なんちゃって日本食」ではなく、いかにも「日本の家庭風」というか、逆に「こんなちゃんとした朝ご飯を食べている家庭が、今どき日本にあるのかな」と思わされるほど徹底されたその純日本式朝食について、以下にご紹介してみたいと思います。

写真左の、右上の小皿に入っているのは“ぶり大根”。写真右の左上は“こんにゃくと鶏肉の煮物”、右上は“きゅうりとかにかまの酢の物”です。こういった、海外の日本食レストランでは到底ありつけないような「普通の日本食」が食べられること自体驚きですが、それ以上に感心させられたのは、ズバリその種類とレパートリーの豊富さです。上の写真では定食のように見えるかもしれませんが、そうではなくて、何種類もあるおかずの中から好きな物を選んで食べるビュッフェシステムになっています。まず、毎日必ず置かれているのが、白いご飯と味噌汁、生卵、焼きのりと漬け物類。その他温かいおかずとして、塩鮭、いわしの塩焼き、白身魚のフライ、手羽肉のフライ、野菜の天ぷら、湯豆腐、焼き豆腐などが、日替わりで3~4種類登場します。別に置かれた冷蔵ケースには、やはり日替わりできんぴらごぼう、いんげんのごま和え、おくら納豆、山芋と青菜の和え物、焼きなす、きゅうりとわかめの酢の物、青菜のおひたし、納豆などの他、野菜サラダ、ハム、チーズなどの冷たいおかずが入れられています。写真下が、その冷蔵ケースを写したもの。梅干しやきんぴらごぼう、マカロニサラダなどが置いてあるのが見て取れます。

レパートリー豊富なメニューの中から、私が選んだ「朝食のおかずベスト5」は以下のとおり。
1. 野菜炒め
2. とろろ
3. 青菜のゆば巻き
4. 春雨と錦糸卵、きゅうりともやしの酢の物
5. なすと豚肉の味噌炒め

野菜炒めは細切り野菜やもやしの他、カリフラワーなども入って具だくさん。炒め物にしては少し汁気が多いので、炒め煮といった感じでしょうか。とろろは日本と同様、すり下ろした山芋をだし汁でのばしたもの。冷蔵ケースでつめたく冷やしたとろろは、暑い日の朝にはとりわけ、あると嬉しいメニューです。

そして、ダンナの選んだ「朝食のおかずベスト5」がコチラ。
1. 麻婆豆腐
2. 肉じゃが
3. かぼちゃと豚肉の煮物
4. 里芋と豚肉の煮物
5. じゃがいもと豚肉のホワイトシチュー風煮物

しかし、ダンナによると、ホントは「どのおかずよりも、卵かけご飯がいちばん好き」なのだそうで・・・。他においしいおかずがたくさんあるのに、何だかもったいないような話ですね。なお、パラグアイ最大手の卵メーカーは日系企業で、その卵は安心して生食できるのが特長です。写真左下は、温かいおかずが入った保温ケースの様子。この日のおかずは肉じゃがですね。

 

朝食にはおかずだけではなく、デザートとして毎日果物も出されるのですから、これまたなかなかゼイタクです。果物の定番は、スイカ、メロン、パイナップル、パパイヤなど。真夏になると時おり、おいしいパラグアイ産のマンゴーが登場します。飲み物は、コーヒーや紅茶、緑茶、ホットミルクなどの他、オレンジやグレープフルーツ、メロンなどの季節の生ジュースが2~3種類(写真右上)。果汁100%の絞りたてで、これは本当においしいです。時期によって酸味の強さが違うのも生ジュースらしく、いかにも自然そのものといった感じがします。

なお、「朝はご飯じゃなくて、パンがいいわ~」という人には、朝食担当のパラグアイ人女性がトーストを焼き、リクエストに応じた卵料理を作ってくれるので、洋風の朝食だって思いのまま。もちろん冷蔵ケースにはチーズやハム、サラダの他、バターやジャムもきちんと常備されています。

ホテル内山田には様々なクラスの部屋がありますが、宿泊料は基本的に「一泊朝食つき」のお値段で、新館・本館のどの部屋に泊まっていても、朝食はみな同じ食堂で取ることになります。そのため海外援助や教育関係などの仕事で来ているお堅い感じの中年男性と、南米縦断中とおぼしき自由人オーラ全開のバックパッカーの若者という、普段なら決して接触するはずのない人たちが、隣り合ったテーブルで、共にNHKの『ザ少年倶楽部』などを見ながらゴハンを食べることになるワケで、その様子はなかなか微笑ましいものがあります。仕事の都合でパラグアイに来ている人はもちろんのこと、異国の地で長期間にわたり節約旅行をしているバックパッカーの人たちにとってみれば、久しぶりの日本食ほど懐かしく、またゼイタクなものはないだろうと思います。宿泊料金の格安な部屋があり、それでいて危険とは無縁で、日本語のテレビや雑誌が楽しめ、そのうえ朝食はおいしい日本食が食べ放題とくれば、あまりの居心地の良さについ予定より長く逗留してしまうのでしょう。アスンシオンは決して見所の多い都市ではないのに、何日も連泊したり、長居している若い旅行者たちの姿を、ここではしばしば目にします。なお、朝食用の食堂は朝6時から10時頃まで営業しているので、強者は朝イチで食べたあと、また10時のクローズ直前に来て、1日2度の食事をここで済ませるのだと聞きました。

『地球の歩き方』にも登場するホテル内山田は、南米を旅する旅行者の間では大変有名で、ホテルそのものが“日本人にとってのアスンシオン名物”とも言える存在になっています。設備やサービスも素晴らしいですが、私はやはり、「アスンシオンへ来たなら、ホテル内山田の朝食を食すべし」と強くアピールしたいですね。なお、このホテルには今回ご紹介した宿泊客の朝食専用の食堂とは別に、昼・夜営業の日本食レストラン「すきやき」があります。こちらについては、機会があればまた後日ご案内したいと思います。


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