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10分の1の法則 [パラグアイの物価]

パラグアイの通貨グァラニー(Gs)と円のレートは、前回も書いたとおり、現在4000Gs=約100円。グァラニーの値段を40で割ったものが、日本円の値になる計算です。しかしそうすると、パラグアイで1000Gsの瓶コーラは日本円でたったの25円になり、モノの値段が大変安く感じられるのですが、これはあくまで通貨として強い円に置き換えているためであって、現地の人は、私が思うように「安い」とは感じていないはずです。そのため、グァラニーの値段を40で割る方法では、いつまでたってもモノの値段に現実味が感じられず、「これはパラグアイの人にとっては、日本でのいくら位の感覚なんだろうか」という疑問が、買い物のたびに心に引っかかっていました。

そんなある日、ダンナの勤め先で、男性陣による“恐妻自慢”が行われたそうで(ホントに「何やってんの?」って感じですが)、その際、とあるパラグアイ人の中年男性が、「俺なんか、毎日小遣いとして10000Gs持たされるだけなんだぞ?」とボヤいていたと聞きました。「1万」と聞くと結構な金額のようですが、日本円に換算すると約250円。けれども、「1日250円じゃあ、立ち食いそばだって食べられないよ・・・」なんて心配はご無用。こちらは物価が安いので、日本で使う250円よりは、はるかに使いでがあるのです。大体目安として、コペティン(パラグアイの定食屋さん)で昼食を食べて、タバコかスポーツ新聞を買ってトントンくらいの金額です。もし日本のサラリーマンが同様に、定食屋さんでお昼を食べて、タバコまたは新聞を買った場合、かかる費用は・・・? どうでしょう、地域にもよりますが、だいたい1000円といったところではないでしょうか。

このことから、「感覚的にみた場合、10000Gsは日本での1000円位に当たるのではないか」と考えるようになり、その結果として編み出したのが、今回紹介する、その名もズバリ「10分の1の法則」。つまり、「グァラニーの値段からゼロを一つ取り、通貨単位を円に置き換えると、日本人の金銭感覚として最もピンと来る値段になる」というものです。まぁ、「法則」とは名ばかりで、経済学的には本来こういったものは、インフレ率や消費者物価指数、為替レートなどを掛けたり割ったりして導き出すのでしょうけれど、そういった小難しいことはヌキにして、とりあえず以下の例をご覧ください。

  

  

グァラニーの値段からゼロを一つ取り、通貨単位を円に置き換えた場合

・写真左上から
瓶のスプライト(190ml入り) 1000Gs → 100円
チパ(パラグアイのチーズパン、小サイズ) 1000Gs → 100円
ヨーグルト(350g入り) 2000~2100Gs → 200~210円
タバコ1箱 2000~4000Gs → 200~400円
ハムとチーズのオムレツ(パン添え) 6000Gs → 600円
牛肉の煮込みライスと小サラダ(パン添え)、ミネラルウォーター 10000Gs → 1000円

・その他(写真なし)
ペットボトルのスプライト(2リットル入り) 3490Gs → 349円
缶ビール(355ml入り) 2690Gs → 269円
玉ねぎ1個 472Gs → 47円
グレープフルーツ小玉1個 1017Gs → 101円
ティッシュ(50枚入り) 850Gs → 85円
せっけん 1300Gs → 130円
フライ返し 2750Gs → 275円
コンビニエンスストアのソフトクリーム 2500Gs → 250円
中華料理(夕食・2人分) 50000Gs → 5000円
サッカー試合のチケット代 20000Gs → 2000円
バスの乗車料金 2000Gs → 200円 ※都バスの料金と同じ!

いかがでしょう。日本円に置き換えた右側の表示価格は、同様のものを日本で買う場合、実際にかかる金額とほぼ同じになっていると思いませんか? これがつまり、「10分の1の法則」なのです。


この彼女が熱心に選んでいる洋服も、日本ならさしずめ「1980円均一」といったところでしょうか。

「では、その法則は実生活にどう役立つの?」と訊かれると返事に詰まるのですが、あえて言うなら、当初は単純に日本円に換算し、「すべてが安い」と思ってデタラメに買っていたのが、この法則をあてはめることにより、「キャベツ中1玉1115Gsは、115円って感じか・・・。この値段なら“買い”だな」「このチーズ、10625Gsってことは1000円以上か・・・。結構高いから、小さめのにしておくか」など、以前より考えた上で、賢く買い物ができるようになったことぐらいでしょうか? また、そうやって値段を見るうちに、「日本では、もっと安い値段で売っている」、また「日本では絶対、こんな値段では買えない」という、この法則に当てはまらないものが多数あることにも気づきました。この、日本よりパラグアイで買った方が割高なもの、また、反対にパラグアイで買った方が割安なものについては、長くなりますので次回に譲ることにします。


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