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街道のチパ屋 [本日のランチ]

前回、パラグアイ名物のチーズパン“チパ”が、セントロの路上などで売られている様子をご紹介しましたので、今回は少し遠くに目を向けて、郊外にあるチパ屋さんと、その商売ぶりについて書いてみようと思います。

今日ご紹介するのは、ダンナの仕事仲間カルロスさんもイチ押しする、人気のチパ店「マリア・アナ」。パラグアイの首都アスンシオンから第2の都市エステ市へ向かう国道2号線沿いにあり、アスンシオンからは70~80㎞ほど離れています。以前は車がなかったため、どこへ行くにも徒歩かバスでしたが、先日ダンナが仕事で使う車を手に入れたため、今回はこの車を使って行くことに。ホテル内山田からチパ屋まで、約1時間半のドライブになります。


写真上の赤い看板のお店が、噂のチパ屋「マリア・アナ」。右が国道2号線です。ちなみに、一緒に写っている赤い車が、ウチのマイカー・・・、じゃなくて社用車です(こんな小さな写真でわかる方がいたら相当なツウだと思いますが、これは日本からやって来たトヨタの中古車です。この車については、また後日ご紹介したいと思います。)


写真上が、正面から見たチパ屋の様子。「人気の店にしては、ずいぶん小さなカウンターじゃない? 行列もないし・・・」と思われるかもしれませんが、このカウンター、実際ほとんど使われていません。どういうことかと言うと、ここでは売り子が直接、停車した車のところへチパを売りに行くシステムになっているからです。

 
写真左は、お店の軒下でスタンバイしている売り子の女性たち。ときどき国道に目を走らせ、停車しそうな車がないかチェックしています。店の前の駐車場に車がやって来ると、売り子の一人がチパを積んだカゴをかついで直接車まで売りに行き(写真右)、お客は車から降りることなく窓越しにお金を払い、商品を受け取ると、再びエンジンをかけて走り去っていきます。車を降りずに買い物ができる、ドライブスルーの原形といった感じでしょうか。見ていると、次から次へとやって来るお客は、みな結構な数をまとめて買っているようでした。

国道を通るお客相手の商売らしく、周囲には数軒のチパ屋と食堂以外に、これといったお店も建物もありません。なお、こういった街道沿いのチパ屋は、前の通りを走る長距離バスの会社と契約を結んでいるようで、以前旅行で長距離バスを利用したとき、途中で何度か、チパのカゴを抱えた売り子の女性が乗り込んできたことがありました。売り子は上の写真のように、それぞれのお店の制服を着ているのですが、驚いたことにどのお店の制服も、ボトムは皆例外なく、膝上丈のミニスカート。日本のパチンコ屋さんだって若い女性の制服はミニスカートが多いですから、若い売り子がミニスカートをはいているのは至極もっともなのですけど、実際の売り子の年齢層は大変幅広く、うら若きセニョリータもいれば、そうでない方も当然働いているワケで・・・。しかし、ユニフォームは年齢に関係なく、「一律ミニスカ」。そういった点では平等と言うか、ある種の潔ささえ感じられます。なお、こちらの中年女性はふくよかな方が多いので、ミニスカ姿もたいそう迫力があります。

チパを買ったお店にもイートインスペースがありましたが、私たちは飲み物を買った隣りの食堂で食べることに。写真上の右端に写っているのは、マテ茶(パラグアイでよく飲まれるお茶)をローストして砂糖と牛乳を加えた「コシード」という飲み物で、「チパにはコシード」というのが、パラグアイでは超定番の組み合わせなのだとか。なお、このお店のチパは小振りなドーナツ形で、評判どおりのお味でしたが、私は前回のトップに写真を載せた、チェーン店の作るナマコ形のチパの方がおいしいように思いました。(写真上で、チパの奥に写っている黒い液体は、パラグアイ製の醤油です。パラグアイでも醤油は人気の調味料で、スーパーなどで普通に買うことができます。この食堂では各テーブルに1本ずつ、パラグアイ製の醤油が置いてありました。)

なお、以前ダンナの仕事仲間であるパラグアイ人の皆さんとお会いしたとき、チパが好きだと言ったところ、「チパは太るよ~」「1個食べたら2㎞歩かないと」「食べるなら、小さいのを1日1個までね」と、ものすごい勢いで集中砲火を浴びたことがありました。事務担当の女性は二の腕をぷよぷよ触って見せながら、「チパばっかり食べてると、私みたいになるわよ~」とニッコリ。粉類やチーズにバターや卵、牛乳などをたっぷり加えて作るチパ、どうやらカロリーの高さはハンパではないようで・・・。おいしいですけど、食べるのはほどほどにしておいた方がよさそうです。


写真上は、行き帰りに通った国道2号線のユーカリ並木。土地の持ち主が植えたのでしょうか、こんな見事な並木は珍しく、大きく育ったユーカリの木が数百メートルにわたって続いていました。大木が作る涼しい陰の中を、パラグアイ名物の色鮮やかなボンネットバスが通り過ぎていきます。


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